青い糸【完】








屋上の影部分を見つけて、そこにあたしたちはお弁当を広げた。






「千田さん、お弁当作ってんだねー。めんどくないの?」


佐伯が、コンビニで買ったであろうハンバーガーを口に含みながら質問をする。



「別に...」

「ふーん?俺なんか料理あんまとか出来ないからさー」

「翔真の料理って、料理って呼べないもんね」

「うっさい!」

「中学の頃の調理実習でもさ、昆布のダシとるのにも手間取ってたし」

「だっー!言うなぁっ!今は人並みには出来るようになってるしっ!」




佐伯は、少し頬を赤らめながら北原くんに怒る。
そんな佐伯に、北原くんは爆笑している。





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