青い糸【完】
「うっさい!勝手に話しかんな!アンタたちみたいな人間、本当キモイんだよ!うざいんだよ...!」
「はぁ?なんだよ急に。ムカつくしっ」
茶髪の男子が、あたしの腕を掴む。
それを必死に振りほどこうとする。
「っ...離せ!汚い手で触ってんじゃねーよっ!」
「なんだこの女...!」
周囲にいた人たちがあたしたちに注目しているのがわかった。
これだけ大声で叫んでいれば、当たり前だろう。
...いや、大声を出さなくたって、注目を浴びるのは当たり前だ。
......だけど、周囲の人はあたしを助けようとはしなかった。
ただ、見ているだけ。
哀れむ人もいれば、
面白がっている人もいる。