スロウダンス
ファーストコンタクト
腕時計を見たら、会議が始まる5分前。
ドアの前に立つと、中からボソボソ話し声が漏れていたので、もう何人か集まっているようだった。
片手にお盆を移して、空いた右手で2回ノックした。
15人分のお茶を片手に受け、左手はプルプルしている。思い切ってノブに手をかける。
(よーし、勢いをつけて一気にドアを開けなきゃ)
ノブを回す手に力を入れた時、後ろから大きな手が私の手の上に重なった。
(えっ!!!)
驚いて振り向こうとすると、斜め上から
「危ないから、そのままで」
と声が落ちてきた。
重なったまま、ドアは簡単に空いた。
でも、私は思いもよらない出来事に身を固くしてしまった。
「早く入って」
後に立つその人は、ドアを押さえてくれていたみたいで、私はハッとした。
「すいません!」
前を向いたままお辞儀をして、慌てて一歩進み出た。
少し遅れてドアが閉まる音がして、横を風が通り抜けた。
正木部長がこちらに顔を向けて、
『おっ』という顔をして、手招きをする。
「相良君、どうぞここに座りなさい。」
(えっ?相良・・・)
「はい、では失礼します」
ドアの前に立つと、中からボソボソ話し声が漏れていたので、もう何人か集まっているようだった。
片手にお盆を移して、空いた右手で2回ノックした。
15人分のお茶を片手に受け、左手はプルプルしている。思い切ってノブに手をかける。
(よーし、勢いをつけて一気にドアを開けなきゃ)
ノブを回す手に力を入れた時、後ろから大きな手が私の手の上に重なった。
(えっ!!!)
驚いて振り向こうとすると、斜め上から
「危ないから、そのままで」
と声が落ちてきた。
重なったまま、ドアは簡単に空いた。
でも、私は思いもよらない出来事に身を固くしてしまった。
「早く入って」
後に立つその人は、ドアを押さえてくれていたみたいで、私はハッとした。
「すいません!」
前を向いたままお辞儀をして、慌てて一歩進み出た。
少し遅れてドアが閉まる音がして、横を風が通り抜けた。
正木部長がこちらに顔を向けて、
『おっ』という顔をして、手招きをする。
「相良君、どうぞここに座りなさい。」
(えっ?相良・・・)
「はい、では失礼します」