私とキミの距離



はぁ…と深呼吸した篠田くんが
パッと離れる。



「……俺、俺も山口さんのことが好きです


ずっと、ずっと好きだった」



篠田くんが瞳を合わせてそう言う。




「………」




今、なんて言った?


篠田くん……


今、なんて言ってた?



「えっ……」



聞き返すと
まっすぐ見つめられて、もう一度言った。




「山口さん、好きです」
< 296 / 382 >

この作品をシェア

pagetop