恋花火~あの日、言えなかったコトバ~
買い物に少し時間を費やしたにも関わらず、まだ彼女は来ていなかった。この間に買ってきた花束をコインロッカーに隠す。
「遅くなってすいません、待っちゃいました?」
「いや、今着いたばっかだよ」
「あの、それで…話したい事って?」
緊張を隠せないのかうつむきながらカナちゃんが尋ねる。
「うん、あのさ…さっきカナちゃんが勇気を出して気持ち伝えてくれた後、1人になってから色々考えてたんだ、今までの事とか」
「……」
「それでね、自分でウサギの事死なせないなんて言っときながら、その後真逆の事言ってたなって気付いたんだ。
バンドのヴォーカルは探せばこの先いくらでも見つかるだろうけど、
今この瞬間、そばにいて欲しいと思える存在は世界に1人しかいないんだって」
「遅くなってすいません、待っちゃいました?」
「いや、今着いたばっかだよ」
「あの、それで…話したい事って?」
緊張を隠せないのかうつむきながらカナちゃんが尋ねる。
「うん、あのさ…さっきカナちゃんが勇気を出して気持ち伝えてくれた後、1人になってから色々考えてたんだ、今までの事とか」
「……」
「それでね、自分でウサギの事死なせないなんて言っときながら、その後真逆の事言ってたなって気付いたんだ。
バンドのヴォーカルは探せばこの先いくらでも見つかるだろうけど、
今この瞬間、そばにいて欲しいと思える存在は世界に1人しかいないんだって」