恋花火~あの日、言えなかったコトバ~
第1章 夏の日の出会い
初めての待ち合わせ
それは、とある夏の暑い日だった。
それまでの人生で、女の子と2人で会うのは幾度かあったが、見ず知らずの子と会うのはその日が初めてだった。
「あの…ナオキさんですか?」
不意に声を掛けられ思わず振り返る。そこには前にもらっていた写メと同じ、いやそれ以上に可愛い女の子が不安そうに立っていた。
「あ、カナちゃんだよね。初めまして…でいいのかな?」
緊張で声が裏返りそうになる。事前のイメージトレーニング、全く意味なしだな俺。
「んーと、そうですよね。あー何か不思議な感じがする」
「カナちゃんはこんな風に人と会うの初めて?俺は初めてなんだけど」
「はい、でもナオキさんが思ってたより優しそうな人でよかった。さっきまであたしすごいドキドキだったんです」
そう言ってカナちゃんは微笑んだ。
彼女とは数日前にインターネットのバンドメンバー募集サイトで知り合ってからメールや電話で日々連絡を取り合っていた。ちなみに彼女はヴォーカル、俺はベース希望だった。
「優しそうなんて初めて言われたよ。あ、早速だけどカラオケでいいかな?」
彼女をリードするように2人でカラオケ屋に向かう。この日、会いたいと誘ってきたのは、意外にも俺ではなく彼女の方だった。
それまでの人生で、女の子と2人で会うのは幾度かあったが、見ず知らずの子と会うのはその日が初めてだった。
「あの…ナオキさんですか?」
不意に声を掛けられ思わず振り返る。そこには前にもらっていた写メと同じ、いやそれ以上に可愛い女の子が不安そうに立っていた。
「あ、カナちゃんだよね。初めまして…でいいのかな?」
緊張で声が裏返りそうになる。事前のイメージトレーニング、全く意味なしだな俺。
「んーと、そうですよね。あー何か不思議な感じがする」
「カナちゃんはこんな風に人と会うの初めて?俺は初めてなんだけど」
「はい、でもナオキさんが思ってたより優しそうな人でよかった。さっきまであたしすごいドキドキだったんです」
そう言ってカナちゃんは微笑んだ。
彼女とは数日前にインターネットのバンドメンバー募集サイトで知り合ってからメールや電話で日々連絡を取り合っていた。ちなみに彼女はヴォーカル、俺はベース希望だった。
「優しそうなんて初めて言われたよ。あ、早速だけどカラオケでいいかな?」
彼女をリードするように2人でカラオケ屋に向かう。この日、会いたいと誘ってきたのは、意外にも俺ではなく彼女の方だった。