恋花火~あの日、言えなかったコトバ~
最高の誕生日
8月最後の日曜日、あたしはサヤカやマイより少し遅れて、ようやく誕生日を迎える。
時計の針が間もなく日付を変える瞬間、ほぼ同時に3件のメールが着信を知らせた。
だけど、その中の1つは1番祝って欲しい人じゃなく、
サヤカ・マイに次いであたしと仲の良い友達からだった。
「ナオキくん…忘れてるのかな」
普段の彼なら間違いなくさっきのタイミングでメールをくれるのに…
誰かに愚痴りたい気持ちが膨らんで、あたしはマイに電話を掛けた。
「ごめんね夜遅くに、起きてた?」
「起きてるよー、どうしたの?」
「それがね…彼氏からメール来ないの」
サヤカではなくマイに電話をしたのには理由があった。先週から元家庭教師のお兄さんと付き合い始めたマイになら、気兼ねなく話せると思ったからだ。
見た目なら3人の中で1番の美人であるはずのサヤカには未だに彼氏はいない。
「うっかり寝ちゃってるんじゃない?あまり気にしない方がいいよ」
「そうなのかな…?もう少しだけ待ってみるね。ありがと、マイ」
「どういたしまして。今日はちゃんとうちらの後にお祝いしてくれるんでしょ?それに期待して待ってみたら?」
「うん、そうする。じゃあおやすみなさい」
電話を切った後改めてメールをチェックする。
……やっぱりセンターにもメールは届いてなかった。
「いいもん。今日夕方会ったらずっとすねてやるんだから」
時計の針が間もなく日付を変える瞬間、ほぼ同時に3件のメールが着信を知らせた。
だけど、その中の1つは1番祝って欲しい人じゃなく、
サヤカ・マイに次いであたしと仲の良い友達からだった。
「ナオキくん…忘れてるのかな」
普段の彼なら間違いなくさっきのタイミングでメールをくれるのに…
誰かに愚痴りたい気持ちが膨らんで、あたしはマイに電話を掛けた。
「ごめんね夜遅くに、起きてた?」
「起きてるよー、どうしたの?」
「それがね…彼氏からメール来ないの」
サヤカではなくマイに電話をしたのには理由があった。先週から元家庭教師のお兄さんと付き合い始めたマイになら、気兼ねなく話せると思ったからだ。
見た目なら3人の中で1番の美人であるはずのサヤカには未だに彼氏はいない。
「うっかり寝ちゃってるんじゃない?あまり気にしない方がいいよ」
「そうなのかな…?もう少しだけ待ってみるね。ありがと、マイ」
「どういたしまして。今日はちゃんとうちらの後にお祝いしてくれるんでしょ?それに期待して待ってみたら?」
「うん、そうする。じゃあおやすみなさい」
電話を切った後改めてメールをチェックする。
……やっぱりセンターにもメールは届いてなかった。
「いいもん。今日夕方会ったらずっとすねてやるんだから」