恋花火~あの日、言えなかったコトバ~
「誕生日おめでと、カナ」
この日のお昼はサヤカやマイを含めた友達みんながパーティーを開いてくれた。友達の1人の家族が経営している喫茶店を貸しきって会場まで用意をしてくれたのだ。
「ありがとう、ねえ開けてもいい?」
了承を得ながら1つずつプレゼントを開ける。
と、そこへあたしの携帯にメールが入ってきた。送信元はナオキくんだった。
【誕生日おめでとう。18年前の今日、カナが生まれたこの時間にメールを送ります。また後で会おうな】
「あ…わざわざ覚えててくれたんだ」
思い当たる節はあった。この前部屋の大掃除をした時にどこからか出てきたあたしの母子手帳を見られていたのだ。
心の片隅に溜まっていたモヤモヤした気持ちが一瞬で吹き飛ぶ。
「へぇ、そういうサプライズもありかもね」
いつの間にか後ろに立っていたマイが、あたしの携帯を覗きこんでそう言った。
「ケーキ出来たよー、ロウソク準備いい?」
さすがに一息で18本の火を吹き消すのは無理だったけど、この時食べたチーズケーキの味は、どこのお店にも負けないくらい美味しかった。
この日のお昼はサヤカやマイを含めた友達みんながパーティーを開いてくれた。友達の1人の家族が経営している喫茶店を貸しきって会場まで用意をしてくれたのだ。
「ありがとう、ねえ開けてもいい?」
了承を得ながら1つずつプレゼントを開ける。
と、そこへあたしの携帯にメールが入ってきた。送信元はナオキくんだった。
【誕生日おめでとう。18年前の今日、カナが生まれたこの時間にメールを送ります。また後で会おうな】
「あ…わざわざ覚えててくれたんだ」
思い当たる節はあった。この前部屋の大掃除をした時にどこからか出てきたあたしの母子手帳を見られていたのだ。
心の片隅に溜まっていたモヤモヤした気持ちが一瞬で吹き飛ぶ。
「へぇ、そういうサプライズもありかもね」
いつの間にか後ろに立っていたマイが、あたしの携帯を覗きこんでそう言った。
「ケーキ出来たよー、ロウソク準備いい?」
さすがに一息で18本の火を吹き消すのは無理だったけど、この時食べたチーズケーキの味は、どこのお店にも負けないくらい美味しかった。