恋花火~あの日、言えなかったコトバ~
「行きたかったとこって…もしかしてここ?」
ナオキくんはお目当ての場所の隣にあった結婚式場を見上げる。
「ち、違うよっ!いや、違わないけど…
って何言ってんだろ、あたし」
「はいはい、分かってるって。隣の雑貨屋だろ?行くぞ」
1人で勝手にあたふたしてるあたしの手を引いてナオキくんは雑貨屋に向かおうとする。
うぅ、いじわる…
「いつか、<その時>が来たらちゃんと連れてくから」
耳元でナオキくんがささやく。
普通に喋らないのは多分本人も恥ずかしいからなんだろう。
あたしは再び自分の顔が赤くなってくのを感じた。
「ねえねえ、このピアスかわいくない?あ、これも綺麗」
「……」
「ねえ、聞いてる?どっちがあたしに似合うかな?」
ナオキくんは真剣な表情であたしとは違う方向を見ていた。
彼の視線をたどってみるとそこにはいくつものネックレスが飾られている。
「すいませーん、試着って出来ます?」
店員さんを呼んでショーケースを開けてもらい、その中の1つをナオキくんはあたしに差し出した。
「ちょっとつけてみて」
言われるがままにゆっくりとネックレスを首に通す。
「うん、思った通り似合うよ。すいません、これください」
「ナオキくん…いいの?」
「ああ、悩み過ぎて結局誕生日プレゼント決めらんなかったからな。あと、そっちのピアスも買おっか」
「ありがとう…これ、一生大事にするね」
「大げさだな、でも気に入ってくれて良かったよ」
夜の繁華街をあたしはナオキくんと手を繋いでゆっくりと歩く。
このまま、時間が止まったらいいのにな…
ナオキくんはお目当ての場所の隣にあった結婚式場を見上げる。
「ち、違うよっ!いや、違わないけど…
って何言ってんだろ、あたし」
「はいはい、分かってるって。隣の雑貨屋だろ?行くぞ」
1人で勝手にあたふたしてるあたしの手を引いてナオキくんは雑貨屋に向かおうとする。
うぅ、いじわる…
「いつか、<その時>が来たらちゃんと連れてくから」
耳元でナオキくんがささやく。
普通に喋らないのは多分本人も恥ずかしいからなんだろう。
あたしは再び自分の顔が赤くなってくのを感じた。
「ねえねえ、このピアスかわいくない?あ、これも綺麗」
「……」
「ねえ、聞いてる?どっちがあたしに似合うかな?」
ナオキくんは真剣な表情であたしとは違う方向を見ていた。
彼の視線をたどってみるとそこにはいくつものネックレスが飾られている。
「すいませーん、試着って出来ます?」
店員さんを呼んでショーケースを開けてもらい、その中の1つをナオキくんはあたしに差し出した。
「ちょっとつけてみて」
言われるがままにゆっくりとネックレスを首に通す。
「うん、思った通り似合うよ。すいません、これください」
「ナオキくん…いいの?」
「ああ、悩み過ぎて結局誕生日プレゼント決めらんなかったからな。あと、そっちのピアスも買おっか」
「ありがとう…これ、一生大事にするね」
「大げさだな、でも気に入ってくれて良かったよ」
夜の繁華街をあたしはナオキくんと手を繋いでゆっくりと歩く。
このまま、時間が止まったらいいのにな…