恋花火~あの日、言えなかったコトバ~
身内だけのオーディション
「これ…ナオキくんが1人で?」
「ああ、初めて書いたから仕上げるの苦労したよ」
「すごい素敵な歌詞だよ…
じゃあ帰って練習してみるね。あたし、頑張るから」
「ああ、あとこれ原曲。無くすなよ」
ナオキくんからMDを受け取る。そこには【仮歌】と書かれていた。
それからあたしは約束の期日まで、一切ナオキくんと連絡を取らなかった。
少しでも歌の中の女の子のように淋しい気持ちを持っていたかったからだ。
声が聞きたい、一目でいいから顔を見たい~
そういった想いを歌に込める為に…
そして当日、あたしはカラオケ屋に来ていた。
てっきり貸しスタジオかどこかでやると思っていたんだけど、殺風景な中で歌うよりこっちの方が雰囲気出せるから、とナオキくんが提案してきたのだった。
「じゃ早速だけど歌ってもらおうか。…と、その前にゲスト呼ぶか」
そう言いながら、ナオキくんはサヤカとマイを連れてきた。
「え…聞いてないよっ!何で連れてきちゃうの!?」
「俺だけじゃ大目に見ちまう可能性あるからな。今回特別に来てもらった」
「彼氏さんから事情は聞いたよ。頑張ってねカナ」
サヤカがナオキくんと目を合わせて頷きあう。
「カナならだいじょぶ。ファイトだよ」
マイも励ましてくれた。
予想外の展開になっちゃったけど、こうなったらやるしかない。あたしはマイクを握り、ラジカセのスイッチを入れた。
そして、歌い終わってみると…
「ああ、初めて書いたから仕上げるの苦労したよ」
「すごい素敵な歌詞だよ…
じゃあ帰って練習してみるね。あたし、頑張るから」
「ああ、あとこれ原曲。無くすなよ」
ナオキくんからMDを受け取る。そこには【仮歌】と書かれていた。
それからあたしは約束の期日まで、一切ナオキくんと連絡を取らなかった。
少しでも歌の中の女の子のように淋しい気持ちを持っていたかったからだ。
声が聞きたい、一目でいいから顔を見たい~
そういった想いを歌に込める為に…
そして当日、あたしはカラオケ屋に来ていた。
てっきり貸しスタジオかどこかでやると思っていたんだけど、殺風景な中で歌うよりこっちの方が雰囲気出せるから、とナオキくんが提案してきたのだった。
「じゃ早速だけど歌ってもらおうか。…と、その前にゲスト呼ぶか」
そう言いながら、ナオキくんはサヤカとマイを連れてきた。
「え…聞いてないよっ!何で連れてきちゃうの!?」
「俺だけじゃ大目に見ちまう可能性あるからな。今回特別に来てもらった」
「彼氏さんから事情は聞いたよ。頑張ってねカナ」
サヤカがナオキくんと目を合わせて頷きあう。
「カナならだいじょぶ。ファイトだよ」
マイも励ましてくれた。
予想外の展開になっちゃったけど、こうなったらやるしかない。あたしはマイクを握り、ラジカセのスイッチを入れた。
そして、歌い終わってみると…