嘘と煙草と君とチョコレート
お昼の1時を回り、
ライブが始まった。

駅前での"流し"とは違って、
4人でのバンド形式。

流しもすごく好きだけど、
やっぱりバンド形式にはかなわない。


理由はただ一つ。

ドラムを叩く林さんが一番好きだから。


覚え始めたSHIBAの歌を口ずさんでいると、
首筋に汗が流れた。

7月の始めとは言え、
気温は30℃を上回っていた。

しかもコンクリートジャングルとまで呼ばれる都会のど真ん中。

あまりの暑さに気分が悪くなる。


一通り演奏が終わったのか、
利光さんがお茶を飲みながら言った。

「休憩します!!
第2ステージは、2時過ぎに始めます!!」

メンバーさんも皆暑そうだけど、
誰よりも早く日陰へと避難したのは林さんだった。
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