嘘と煙草と君とチョコレート
もうメールの事なんて忘れてしまっているのかもしれない。

別に指切りをして約束した訳じゃないし・・・

考えれば考える程怖くなって、
私は小さく溜め息を吐いた。


優希の家で合流して駅へと向かう途中、
優希がバレバレの笑顔で聞いてきた。

「メールきた?」

「ううん。おかしいなぁ。」

そう言って笑ってみるけど、
優希は何も言わずにこっちを見てる。

誰よりも私を応援してくれるのは優希。

そして、誰よりも私を心配してくれるのも優希。


そんな優希だから、
素直に甘えたい。

でも、そんな優希だからこそ、
心配かけたくない。

私は必死になって
笑顔を作り続けた。
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