嘘と煙草と君とチョコレート
物陰から出るタイミングを計っていると、
優希と林さんは楽しそうに喋っている。

・・・ますます出にくくなった。

林さんが小さく手を振りその場を離れてから、
私は優希のもとへ駆け寄った。


「なんで逃げた?」

「・・・いや、気まずくて。」

そんな事を言いながらも、
林さんの姿を目で追ってしまう。


「いいお知らせ。
両想いだよ。」

突然そう言うと、
優希はニヤリと笑った。
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