嘘と煙草と君とチョコレート
お互い何も言わないまま、
時間だけが過ぎて言った。

ここで勇気を出して言わないといけない。

口に出さないと伝わらない事もある。

私は意を決して口を開いた。


「もうっ!!何でメールくれんかったの〜!!」

林さんは思い出したかのように少し驚き、
小さく「あっ」と言った。

そして何かを言おうと林さんの口が開いたが、
間髪入れずに続けた。

「私、ずっと待っとったのにさ〜、アハハッ」


できるだけ冗談っぽく笑ってみせたけど、
内心はどんな言葉が返ってくるのかビクビクしていた。
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