嘘と煙草と君とチョコレート
「ってか、もう11時過ぎてんじゃん!!」

またもや優希の大声で、
甘いムードが壊された。

「さくら〜!!終電なくなる〜!!」

本当はもっと傍にいたいけど、
時計の針は戻ってはくれない。

「じゃあ、うちら帰ります。
お疲れ様でした!!」

たむろしている大人達にそう言いながら手を振り、
地下鉄へと走った。

少し離れてからもう一度手を振ったけど、
林さんの目を見る事ができなかった。

・・・本当にいいの?
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