嘘と煙草と君とチョコレート
紙を折り曲げ立ち上がろうとした時、
一番下に住所と名前を書く欄があるのを見つけた。

いつもはこういう類のものには記入しない。

いつ・どこで私の個人情報が使われるか分からないから・・・

自分でも、年の割に用心深いと思う。


でもなぜか、
今回はケー番やメアドまで書いてしまった。

だって・・・
もしかしたら、これで林さんとの繋がりができるかもしれない。

チャンスは自分から掴みに行かねば!!


そして、"DMを希望される方は----"の欄も
もちろん"はい"に丸をつけた。


「来・・・、DMって何?」


そんな私を見て、来は失笑。


「ダイレクトメールじゃね?
てか、意味も知らんのに丸つけた訳!?」

アハハッと乾いた笑いを見せてから、
私は林さんのもとへ駆け寄った。
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