嘘と煙草と君とチョコレート

[あ､はい｡じゃあ･･･]

そう打って送ったものの､
なかなかダイアルできない｡

まず何を言えばいいんだろう｡

入力し終えた番号とにらめっこしていると､
その画面を遮るように林さんからメールがきた｡

[どうした?俺は番号分からんよぉ｡]

気づけばもう10分近く経っていた｡


｢催促しんでよぉ･･･｣

極度の緊張で心臓が痛い｡

[だって､本当にいいのかなって思って｡]

[今更何言ってんの!!
いいキャラしてるよ｡
いいよ､かけといで｡]

私はもう一度番号を入力して､
ダイヤルボタンを押した｡

呼び出し音は2回で切れた｡



｢もし･･･｣

｢もぉ〜､早く寝なさいっ!!｣