嘘と煙草と君とチョコレート
ロッカーを開けてケータイを取り出すと、
林さんからメールが来ていた。

[今向かってるよ〜。]

そして、その30分後にもう一通。

[今着いて本屋にいます。]

なんだかデートの待ち合わせをしているようで、
急に恥ずかしくなる。

「あれっ!?これってデート!?」

・・・それとも、ただ私の我儘に付き合ってくれてるだけ?


私は急いで私服に着替えて、店を出た。

自転車を押しながら駐車場へ向かうと、
ちょうど隣の本屋から出てきた林さんがゆっくり近づいてきた。


「ど、どうも。」
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