嘘と煙草と君とチョコレート
「お、ミッキーだ〜。
手紙?ありがと〜!!」

手紙を受け取った林さんは、
とびきりの笑顔を見せた。

「う、うん。」

今にも絶頂を迎えそうなドキドキを悟られないように、
私は平静を装った。

「・・・いいね、浴衣。
似合うじゃん。」


「----っ!?」

心臓が爆発した。

「あ・・・えっと・・・
じゃ、じゃあねっ!!」

私は浴衣の裾を軽く持ち上げて、
その場から走って逃げた。

にやけた顔を整えながら優希を探すと、
ライブハウスの入り口前でみんなとたむろっていた。
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