嘘と煙草と君とチョコレート
「私が渡していいんか?
意味あるんか?」

独り言のように自分自身に問い掛けていると、
利光さんを見つけた。

「あ・・・、まぁいっか。」

他ならぬ優希の頼みだし、
手紙を渡す時の半端ないドキドキを私は知ってる。


「と〜しみ〜つさ〜んっ!!」

機材を積み終えたのか、
首に巻いたタオルで汗を拭きながら歩いてくる利光さんを呼び止めた。


勿論、ミッキーで。
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