嘘と煙草と君とチョコレート
「もぉ〜、すぐ怒る〜。
ごめんごめんっ!!」

顔の前で両手を合わせて謝る、
そんな林さんの姿が目に浮かんで私は笑いがこみあげた。


「別に怒ってないし!!」


そう言おうとした瞬間、
えらく真剣な口調で林さんが言った。

「俺さ・・・
ちゃんと考えとるよ。
真剣に考えとるから、
もう少し待ってくれんかな?」


私は目が点になった。

林さんの口からそんな言葉が聞けるなんて思ってもみなかった。


私、振られた訳じゃなかった?

期待しちゃってもいいの?
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