嘘と煙草と君とチョコレート
「アンケート書く?」


「・・・?
い、いや・・・
何も書く事ないし・・・」


それもその筈。

ストには毎週顔を出しているし、
言いたい事があれば直接言う。

(・・・時には手紙という方法もとる)

もう今更アンケートに書く事なんてない。


「・・・書く事ない訳、ないでしょ?
・・・ねぇ?」

林さんは眉毛を少し吊り上げて、
横目でニヤリと私を見た。

その小悪魔のような目線から目を逸らせない。

「い、いや、や、
や、やっぱ何・・・もないかもっ!!アハハッ・・・」

ぎこちない笑顔のまま、
私はその場から逃げた。
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