嘘と煙草と君とチョコレート
「・・・じゃ、じゃあ私は!?
私の事、何とも思ってないから、
あの日、花火してくれたの!?」

そこまで言ってやっと、
後悔の念が押し寄せてきた。

最低だ・・・

私、彼女面してる・・・


ケータイを耳に当てたまま頭をうなだれると、
深く溜め息を吐いた。

どうして私は、こんなにも醜いんだろう。

「さくらちゃんは・・・違うよ。
それに、また少し話が違うし・・・」

どうして林さんは怒らないんだろう。

私の我儘に笑って応えてくれて、
時にはうまくかわしてくれる。

私が悪者にならないように・・・


優し過ぎるのは罪だよ、林さん。
< 249 / 380 >

この作品をシェア

pagetop