嘘と煙草と君とチョコレート
林さんの車は、
私の家の死角となる位置に停められていた。


花火をした時、
家の真ん前に車を停めた事に
私がブツブツと文句を言ったからだろう。


大きく深呼吸をして、後ろから車に近付いた。

ドアをノックしながら運転席を覗き込んだ。

「林さん?」

すると、林さんはニコッと笑った。

運転席の窓が少しずつ開く。

「早かったじゃん。」

"あと5分"とメールした割に、
1分程で家から出てきたから・・・?


「え・・・うん、まぁ・・・
てか、待たせてごめんね。」

「あ〜、別にいいよ。
ちょっとそっち動かすで、待ってて。」
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