嘘と煙草と君とチョコレート
恐る恐る袋の中を覗いてみると、
10個あるうちの2個が割れていた。

「ゔぁ・・・
ごめんなさい・・・」

仕事柄、玉子の扱いには慣れている筈なのに、
こんな凡ミスをした事が悔しくて、
私は泣きそうになった。

そんな私を見て、
林さんはニコッと笑った。

「いいよいいよ。俺気にしんし。
今からこれ使って何か作るで。」

その優しさに、胸がキュンと締め付けられた。
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