嘘と煙草と君とチョコレート
「あ、そうそう。さくらちゃん。」

名前を呼ばれて横を向くと、
林さんはクスッと笑った。

そして座ったままベッド脇の小さな台に手を伸ばして、
ドラゴンボールの山から紙切れを引っ張り出した。

「こんなんあるよ〜。」

ピラピラと上下に振られた紙切れは、
私が渡した手紙だった。

前回の箱ライブでミッキーのマネをして渡した、
通称、"どうなん?手紙"
< 329 / 380 >

この作品をシェア

pagetop