嘘と煙草と君とチョコレート
倒れ込んだまま
体重を全部林さんに預けてるせいで、
林さんの鼓動が背中越しに伝わる。

その振動があまりにもリアルで、
今ここにこうしている事が夢じゃないんだと実感させられる。

温もりも、林さんの腕から与えられる少しの痛みも、
全てが現実。



「-----」

・・・林さん、今何か言った?

自分の心臓の音がうるさすぎて聞きとれなかった。

・・・でも、もしかしたら気のせいかもしれない。

分からない。
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