嘘と煙草と君とチョコレート
どれ位時間が経ったのか・・・




林さんの手がスルッと解けて床にトンっと落ちた、
その微かな振動で目が覚めた。

「私、寝てた?」

静かすぎる部屋が
私の独り言をやたらと大きく感じさせた。


時計を見るとまだ朝の4時すぎ。

まだ明けきらない薄暗い空が、
カーテンの隙間から私を見てる。


隣を見ると、子供のような寝顔の林さん。

夢を見ているのか、
少しだけ唇がモゴモゴと動いた。

私はふいにキスしたくなった。


「キス・・・してもいい?」
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