嘘と煙草と君とチョコレート
私と同い歳位の女の子2人が、
顔を赤くして林さんを見つめている。

そして、彼女達の手にはSHIBAのアンケート用紙。


私が初めて林さんを見た時と同じ、
話掛けるタイミングを伺っているように見えた。

まだ話しをしていたいという気持ちと、
自分ばかりいけないという気持ちが入り混じって、
頭がパンクしそうになった。

「さ〜くら〜!!こんなとこにおったの〜?」

少しずつ大きくなる優希の声。

私、一歩も動いてないんですけど・・・

いいタイミングで優希と合流できたので、
私は潔く帰る事にした。

「じゃあうちら帰ります。」

そう言いながら立ち上がった私を見て、
林さんは驚いた顔をした。

「もう帰んのっ!?」
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