嘘と煙草と君とチョコレート
・・・林さんだ。

私の目の前に掌を突き出していて、
全く利光さんが見えない。

「もぉ〜!!何〜!?」

意味が分からず払い退けても、
すぐにまた視界を塞がれる。

笑っているような、
でも怒っているような表情がよく理解できない。


・・・何で?


その理由を知りたくて、
林さんの顔をじっと見た。

林さんも私から目を離そうとしない。

そしてお互い何も言わないまま、
ただ時間だけが過ぎて行った。
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