嘘と煙草と君とチョコレート
「・・・さくらちゃん、色白いね。」

急に言われて心臓が跳ね上がった。

何か言い返したいのだけど、
言葉が思い浮かばない。

「は、林さんのが白いよっ。」


・・・何やってんだろ、私。


林さんの頬にツンと触れてしまっていた。

勿論、林さんは驚いている。

頬に触れた人差し指を離す事ができないまま、
私は固まってしまった。

10秒程経っただろうか、
急に恥ずかしくなった私は目を逸らし、
離した人差し指を拳の中でギュッと握った。

恐る恐る林さんを見るとニコッと笑い、
「よく言われる。」
と、照れながら言った。
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