嘘と煙草と君とチョコレート
私が隣に来たのを確認すると少し笑い、
またすぐにステージへと顔を向けた。

「何!?何か用!?」

本当はすごく嬉しいのに、
つい強がってしまう。

何も言わない林さんの横顔はあまりにも綺麗で、
直視する事ができなかった。

今にも腕が触れそうな距離に、
体の左半分だけがすごく熱い。

「ねぇ、あの人誰だっけ?」

「辻・・・なんとか?
俺もよく分かんねぇ。」
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