嘘と煙草と君とチョコレート
最初、私は行くつもりはなかった。

でも昨日の下校途中・・・

「林さんに会いたくないの?」

優希のその一言で、頭の中が林さんで一杯になってしまった。

勉強どころではない。

ただ会いたいという衝動に駆られてここまで来たのに、
林さんがいないと知った途端、
肩の力がガクッと抜けた。

何度も謝る森江くんに背を向け、
とびきりの笑顔を作ってから振り向いた。

「全然!!何で森江くんが謝るの!?
そんなん、風邪ならしょうがないじゃんね!!」
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