嘘と煙草と君とチョコレート
「はぁっ!?そんなん無理に決まっとんじゃん!!
これ以上近付いたら、私爆発する!!」

「アハハッ!!それも面白いかも!!
・・・でもさぁ、一度話し掛けてみたら?
それに、写メ位笑顔でOKしてくれるんじゃない?
・・・所詮インディーズなんだし。」


最後の一言は余分だろ・・・


そうは思いながらも、来の言った事は間違ってない。

ただ待っているだけじゃ幸せは訪れない。

チャンスは自分から掴みに行くべき!!


私は軽く頷いて深呼吸をしてから、
一歩踏み出した。

何を言えばいい?
・・・"お疲れ様でした"とか不自然?

少し目線を落としながら彼への第一声を考えていると、
わざとらしい猫なで声が聞こえた。

「えぇ〜!!そうなんですかぁ〜!!
あたしぃ知らなかったですぅ〜!!」

無意識に頬がピクッと痙攣した。

視線を前方へ向けると、少し困ったような顔をした彼がいた。

彼の真ん前には、
体をくねくねしながら上目遣いを行使する全身ピンクの女。

今で言う"姫ギャル"というやつで、
それが2つもいる。



こういう類の人種は苦手だ。
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