東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「この部屋に俺は結界を張った…奥様もこの符を片身離さず…持っていてください。これは護符と言って…奥様を必ずお護りします」
小笠原少将は私に小さな護符をくれた。
「!?」
「んんっ…」
私は小さな唸り声を訊き逃さなかった。
「やはり…目覚めなかったのは呪詛のせいか…」
「…」
ずっと眠り続けていた征史さんがようやく意識を戻した。
「征史…さん!?」
もっとしっかりと彼の顔を見つめたかったけど涙で霞んでしまい、良く見えなかった。
小笠原少将は私に小さな護符をくれた。
「!?」
「んんっ…」
私は小さな唸り声を訊き逃さなかった。
「やはり…目覚めなかったのは呪詛のせいか…」
「…」
ずっと眠り続けていた征史さんがようやく意識を戻した。
「征史…さん!?」
もっとしっかりと彼の顔を見つめたかったけど涙で霞んでしまい、良く見えなかった。