東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「『ロンドン海軍軍縮会議』の記事か…」
「…赤星参謀長」
俺は立ち上がった。
樋川も背筋を伸ばし、二人で頭を下げた。
赤星一族の若き当主・赤星弥己(アカホシヤミ)大佐。
『特務』の参謀長を務めている。
「政治の動向など…『特務』には関係ない」
赤星参謀長は新聞を取り上げて脇に挟んだ。
「これは没収だ…」
赤星参謀長の口調は俺たちに威圧的だ。
敵意の剥き出した態度。
父親の赤星庁長と同じ。
「…ほら、貴様らに任務を与える…荻窪の八幡神社に現れる鳥人間を封印して来い」
「鳥人間…ですか?」
「高い霊力を持つ天狗かもしれん。気をつけろ」
「…赤星参謀長」
俺は立ち上がった。
樋川も背筋を伸ばし、二人で頭を下げた。
赤星一族の若き当主・赤星弥己(アカホシヤミ)大佐。
『特務』の参謀長を務めている。
「政治の動向など…『特務』には関係ない」
赤星参謀長は新聞を取り上げて脇に挟んだ。
「これは没収だ…」
赤星参謀長の口調は俺たちに威圧的だ。
敵意の剥き出した態度。
父親の赤星庁長と同じ。
「…ほら、貴様らに任務を与える…荻窪の八幡神社に現れる鳥人間を封印して来い」
「鳥人間…ですか?」
「高い霊力を持つ天狗かもしれん。気をつけろ」