東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「…俺はいつまで…記憶の無い振りをすればいい?」



「…ずっとよ…」



「ずっと?それでは困る…俺は94年前の日本に戻りたい…」



「…今の方がずっと平和だし…便利よ…」



「…俺は94年前の人間だ…94年の間…日本で何が起こったのか知らない…」



「…知らない方がいいわよ。貴方も帝国軍人の将校でしょ?」



「…やはり…軍人が政治に介入したのか?」



「…シャワー浴びたら?」



「シャワー?それは何だ?」



「お風呂よ…」


「沐浴か…」

俺は千愛さんに勧められ、沐浴する事にした。






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