東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「貴様には俺にはない天使の力だってある!成宮だって同じ天使の樋川だって…」



「だから何だ?」



「…俺が椿を幸せに出来ないのなら…転生した貴様に椿を託すしかないだろっ!」



「…この世の中には腐るほど…女がいる。千愛一人じゃあないさ」


海里は俺の両手を凄い力で引き離した。



「…お前は一生…結婚しないと心に決めていたはずだ」




「一人の女を護れない男に国は護れないと…成宮がそう言った…」



「生憎…今は平和だ。国は自衛隊が護ってくれる。俺たちは民間人が徴兵される世の中ではない」


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