東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「では鵺との戦闘で…誤って…貴様はその時渡りの魔方陣を…」



「俺はそのようなヘマはしない。きっとヤツに飛ばされたんだ…俺はヤツに会い…余計な事を言ったから…」




「貴様の言うヤツとは誰だ?」



「栗原洋中尉だ・・・彼こそが天使界のトップ・熾天使・セラフだ。一度はヤツも…天使の力を…俺と同じく魔方陣を操れるのはヤツしかいない」




「…ヤツには俺も世話になった。ヤツも天使なのか…」



「そうだ…」



「なぁ?樋川…俺たちは天使なのに何故…こうして人として生きて…共存してる?」


「…太古の昔…神と人が共存していた時代があったんだ。でも、人は神の力を羨み…戦いを挑んだ。俺は既にその争いにはいなかったが…天使たちも神様も殆ど無抵抗で殺されたらしい」


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