東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
海里は仕事の都合で帰って来なかった。



俺は千愛さんの言う通り…一泊分の着替えを用意してマンションの前で待ち合わせ。




「征史さん」



俺の目の前に真っ赤な自動車が停まる。



運転席からは千愛さんが降りて来た。




「乗って…」



「すまない…」



千愛さんも自動車の運転が出来るとは。



「何だか…ずっと見られてる感じがするんだけど…緊張しちゃう…」



「女性が運転する姿は今まで見た事がなくて・・・」



「…そう…でも、私の運転は怖いから覚悟しといてね」



「それはどう言う事だ?千愛さん」








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