東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「信じろと言われても…何を信じれば…」



「そうだな…」



俺の目の前に座る千愛さんは顔を俯かせて、苦悩した表情を見せる。



俺自身も成宮の言葉がなければ…自分の気持ちを受け入れ難かった。



でも、海里には俺の言葉だって届かない。



天使の力を手に入れても…

千愛さんを手離す気でいるーーー・・・


どうすればいいんだ?




元の世界に戻れば俺は椿も己の命も失う運命。



一層、俺がこの時代に残って千愛さんを幸せに出来れば…







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