東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「…千愛は貴様の妻・椿の転生した女だと知って抱いたのか?」



「そうだ」


「…妻に激似だからと言って…貴様の行った行為は許される事じゃない!」


「…それは理解してる…だから…後悔している…」



「今更…後悔しても遅いだろ!」



「…俺は唯…」



「言い訳を訊く気はない…俺と一緒に元の世界に戻るぞ」



「しかし、今は朝で…」



「…太陽に隠れているが…月はまだ空に存在している」


「・・・」



「俺は樋川のように限定された力ではない…俺の力は無限だ…神々様には劣るが…天使の中では最強だ」



「俺にはやるべき事があるんだ!」



栗原中尉は俺の浴衣の襟を掴んだ。


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