東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
* * *


海里が天使の力を使い、庭園に姿を現した。

金色の長い髪に瑪瑙の瞳。

海里は権天使・アリエルの姿で俺の前に立っていた。


――-―これが俺の本来の姿



「…自分の時代に千愛を連れて行くなんて許される事じゃないだろ?」



「…許される事じゃないが…貴様と千愛さんが一緒にならないのなら…仕方がないだろ?」



「貴様では千愛を幸せには出来ない…それが何故…理解出来ない…」



「だったら、どうして…貴様は千愛さんの想いに応えない!!貴様が応えないから…俺は彼女を昨日の夜…抱き締めたぞ!!」



「おいっ!!?征史…貴様…」



「だから、責任を取って俺の時代に連れていく…」



「・・・」






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