東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「身体は大丈夫なのか?」


俺は沐浴を済ませ、椿の待つ寝室に戻る。



椿は寝ずに俺を待っていた。



「はい…」



髪型は違うが…椿は千愛さんに似ていた。



俺だって出来るなら…この国を歴史を変えたいと思う。


俺と椿の悲しい運命の末路を考えると…何もせず唯、時間の流れに沿って生きる生き方はしたくない。



「征史…さん?」



「俺は…」


俺は椿を強く抱き締めた。



「椿…愛してる…俺はお前しか見えていない…」


「苦しいです…征史さん」


「…すまぬ…つい…力を入れてしまった」



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