東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「通…!?」



通は俺一人を置いて、出て行く。


俺は通の言葉通り、樋川と椎名だけを頼りにしていた。



通はいつも蚊帳の外で…俺たちを見ていた。



俺たちは幼なじみの間柄で身分差を超えた親しい仲だったはず。




椿と結婚し、それから少しずつ…距離が開いて…


気づけば通は俺の手の届かない場所に立っていた。



「御堂少佐が通の代役だって?」

椎名が戻って来た。



「そうだが…」



「じゃゲーム再開すんぞ!!」






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