東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「海里…私ね…」



「子供出来ているんだろ?」



「海里!?」




「…俺とはまだ、何もない…征史の子供だよな…」



「うん」





私は征史さんの子供を身ごもっていた。




「…征史は前世の俺だ…いいから…産めよ。千愛…」




「海里…?」




「…これは授かり婚だ…千愛」



「海…里!?」




私は海里の中に征史さんを見た…



そして海里もまた…私の中に椿を見ていたーーー・・・



平安の国で私たちはまた…運命を共にする。





    オワリ
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