東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「初めまして…御堂中尉と同じ陸軍歩兵第三部隊に所属しております。成宮智です…階級は同じ中尉であります」
切れ長の少し青みのかかった瞳の端正な顔の男性が挨拶に訪れた。
中尉殿と同じ部隊の将校らしい。
「御堂家に居候しています。顔を合わす機会は多いと思いますが…よろしくお願いします」
「居候ですか?」
「…はい」
「…全く、出て行くかと思っていたが…成宮貴様はここにまだ、住み続けるのか?」
「…御堂の二世を見るまでは…居座り続けるつもりだ」
「・・・」
中尉殿はジロリと成宮さんを睨み付ける。
成宮さんは中尉殿の眼力に怯まず、挑戦的に見つめ返す。
「美しい奥方だな。貴様には勿体ないな…御堂」
「…くそっ…あっちに行け!」
「はいはい」
「はいは一回…間を伸ばすな…成宮」
切れ長の少し青みのかかった瞳の端正な顔の男性が挨拶に訪れた。
中尉殿と同じ部隊の将校らしい。
「御堂家に居候しています。顔を合わす機会は多いと思いますが…よろしくお願いします」
「居候ですか?」
「…はい」
「…全く、出て行くかと思っていたが…成宮貴様はここにまだ、住み続けるのか?」
「…御堂の二世を見るまでは…居座り続けるつもりだ」
「・・・」
中尉殿はジロリと成宮さんを睨み付ける。
成宮さんは中尉殿の眼力に怯まず、挑戦的に見つめ返す。
「美しい奥方だな。貴様には勿体ないな…御堂」
「…くそっ…あっちに行け!」
「はいはい」
「はいは一回…間を伸ばすな…成宮」