神竜Ⅰ
私が走るのは200メートルの最終レース。
久しぶりに本気で走る決意をした私にヘンなヤツが話しかけてきた。
誰こいつ?
自意識過剰だし、俺様とか言ってるし。
一番むかつくのは私が負ける前提で話してること。
神竜総長舐めんなよ?
月香「いい度胸してんね。まあ、痛い目見るのはそっちだけど」
「俺は陸上部のエースだぞ?俺が負けるわけがない」
うっわ…。むかつく。
こいつにだけは絶対負けねぇ。
「よーい」
バン!
ちょっとキレ気味だった私はかつてないほどの早さで走った。