神竜Ⅰ


月香side



湊が自分の過去を話してくれた。




月香「そっか…湊も大変だったね…。そん
な事があったなんて可哀想に…」


湊「お前も…!」


月香「なんて優しい逃げ言葉なんかかけて
やるかよ。それとも同情して欲しかった?」


湊「!」


そう言うとフルフルと首を振った。



月香「泣きたいなら泣きなよ。すっきりす
るよ?今は誰もいないし」


湊「…ック…うう…ッフ…ゥ…」



私が言うと湊は声を押し殺して泣き始めた。



頭をなでてて背中をぽんぽんと軽く叩く。





しばらくしてから湊は泣き止んだ。


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