上々、花日和
買ってきたピザをオーブンで温めて、ランチタイム。
ハワイで育った永富さんの幼少期の話を聞いたり、私の育った環境の話をしたり。
そんな中、永富さんは思いがけない言葉を発した。
「俺は…ハナちゃんに言わなきゃいけないことがあるんだ」
「えっ」
顔を見ると真剣な表情にドキッとする。
言わなきゃいけないことって…
「ハナちゃんをここに連れて来ることは、前から決めていたんだ」
「えっ」
つ、連れてくる?
「急で強引かもしれないけど…いや、かなり強引だよな」
永富さんは視線を私から外してオレンジジュースを飲む。
「佑香ちゃんにもお願いしてね」
「えっ、佑香?」
「ハナちゃんをハワイに来させたの」
「えええっ!?」
さらに追い打ちをかける言葉を永富さんは口にする。
「ハナちゃんと俺、ずっと前に一度会っていて。ハナちゃんはそのこと覚えていないと思うんだけど…」
「どこでっ!?」
なんで私のこと知ってるの?
「仕事絡みでね」
永富さん、今まで関わったことがあったお客さん?
仕事絡み?私には記憶がなくて…
「えっと…」
どうしても思い出せない記憶にオタオタ慌てる私。
「俺と…付き合って欲しい」
私の隣に座る永富さんは私の手を取った。